04/06/2026
藍ひとむら、夏のはじまりに
床の間は、季節を映す小さな舞台。
そこに掛かる一幅の軸が、
暮らしに四季の訪れを告げます。
連載〈床の間の四季〉では、
宮崎家具に伝わる貴重な軸を
ご紹介します。
どうぞ、描かれた情景に思いを
馳せてご覧ください。
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初夏の床の間に迎えたのは、
土田麦僊(つちだ ばくせん)の
『燕子花(かきつばた)』。
西洋と東洋の絵画を見つめ直し、
国画創作協会を立ち上げた、
近代日本画の革新者です。
麦僊が心を寄せた花のひとつが、
燕子花でした。
白い余白のなかに、
深い藍をたたえた花がひとむら。
すっと立ちのぼる緑の葉が、
風の通り道をかたちづくります。
燕子花は、初夏の水辺をひそやかに彩る花。
古く伊勢物語の「八橋」に詠まれて以来、
幾多の絵師たちに描き継がれてきました。
ひと色の藍が、ひんやりとした水の気配を呼び、
床の間に、涼を運んでくれます。
#宮崎家具 #指物 #木工